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電子 (過去12年/11問出題)

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🛡️ 電子 のまとめ ▼

電子の相互作用 💥

  • 弾性散乱:エネルギーを失わず方向だけ変化(後方散乱が顕著)。$Z^2$ に比例
  • 衝突損失:電離・励起でエネルギーを失う。軽い原子ほど優位!
  • 放射損失:制動放射(X線)でエネルギーを失う。重い原子(高 $Z$)かつ高エネルギーで優位!
  • チェレンコフ放射:物質中の光速を超えた電子が放つ青白い光

特徴と性質 💡

  • 臨界エネルギー ($E_{\text{c}}$):衝突損失=放射損失 となるエネルギー。$E_{\text{c}} \approx 800/Z$
  • 飛程:重荷電粒子とは異なり、ジグザグな軌跡を描く
  • 陽電子:終末で電子と衝突し、0.511 MeV の消滅放射線を180度反対方向に2本放出する

※以下の国家試験問題・選択肢は学習支援を目的として引用しています。問題文および選択肢の著作権は厚生労働省に帰属します。解説・補足・分野分類・関連知識の整理は当サイトが独自に作成しています。

1.電子の相互作用 (5問)

78AM63 【放射線物理学】
電子と物質との相互作用はどれか。2つ選べ。
1.制動放射
2.光核反応
3.電子対生成
4.コンプトン散乱
5.Cherenkov(チェレンコフ)放射
正解:15
69PM72 【放射線物理学】
電子と物質との相互作用で正しいのはどれか。
1.原子番号が大きいほど質量衝突阻止能は大きい。
2.原子番号が大きいほど質量放射阻止能は大きい。
3.原子番号が大きいほど弾性散乱の断面積は小さい。
4.エネルギーが大きいほど質量放射阻止能は小さい。
5.エネルギーが大きいほど弾性散乱の断面積は大きい。
正解:2
1.=質量 衝突損失。原子番号が小さいほど大きい
2.=放射損失
3.電子の相互作用で弾性散乱の断面積は原子番号Zの2乗に比例
4.エネルギーが小さいほど放射損失は大きい。
5.低エネほど弾性散乱、高エネほど比弾性散乱
73AM72 【放射線物理学】
電子と物質の相互作用で正しいのはどれか。
1.線衝突阻止能は物質の密度によらない。
2.質量衝突阻止能は制動放射の寄与を含む。
3.質量放射阻止能は原子番号の大きい物質ほど小さくなる。
4.質量衝突阻止能は1MeV 以下では電子のエネルギーが大きいほど大きくなる。
5.質量衝突阻止能に対する質量放射阻止能の比は電子のエネルギーが大きいほど大きくなる。
正解:5
1.線衝突阻止能は密度に比例
2.阻止能は「衝突」と「放射」の2種類に分かれている
3.放射損失は原子番号の大きい物質ほど大きい
4.エネルギーが大きいほど小さくなる
5.阻止能の比の式
67AM72 【放射線物理学】
電子と物質との相互作用で正しいのはどれか。
1.陽電子の飛程は電子より大きい。
2.物質中の電子の衝突阻止能は電子の質量に比例する。
3.電子と陽電子の対消滅により消滅放射線が放出される。
4.物質中の電子の衝突阻止能は物質の原子番号に反比例する。
5.電子のエネルギーが高いほど制動放射によるエネルギー損失の割合は小さい。
正解:3
1. (飛程) は同程度
2.衝突阻止能=衝突損失。飛んでくる電子のエネルギーと、ぶつかる物質の原子番号に関係
3.電子対生成の最終過程
4.衝突阻止能と言われた時は通常、線衝突阻止能を指す。原子番号が大きいほど起こりやすい!
5.制動放射=放射損失飛んでくる電子のエネルギーが高いほど、ぶつかる物質の原子番号 Z が大きいほど起こりやすい!
71AM73 【放射線物理学】
電子と物質の相互作用について正しいのはどれか。
1.線衝突阻止能は物質の密度に比例する。
2.原子番号が大きくなると放射損失は小さくなる。
3.衝突損失は臨界エネルギーを超えると放射損失よりも大きくなる。
4.電子の運動エネルギーが大きくなると密度効果の影響は小さくなる。
5.水中で Cherenkov[チェレンコフ]放射のしきいエネルギーは 2.5 keV である。
正解:1
2 .放射損失はZが大きいほど増大
3.臨界エネルギーはを越えると放射損失が増える
5.水中のチェレンコフ放射の閾値は0.26MeV

2.臨界エネルギーと物質 (2問)

68AM73 【放射線物理学】
電子線に対する鉛の放射阻止能と衝突阻止能が等しくなるエネルギーMeVとして最も近いのはどれか。
1. 8
2. 10
3. 80
4. 100
5.1,600
正解:2
放射損失 / 衝突損失 = E・Z / 800
E・Z=800で臨界エネルギー
鉛のZ=82
E・Z=800
70AM73 【放射線物理学】
電子エネルギーに対するある物質の質量放射阻止能と質量衝突阻止能の関係を図に示す。ある物質はどれか。
1.$^{13}Al$
2.$^{29}Cu$
3.$^{42}Mo$
4.$^{74}W$
5.$^{82}Pb$
正解:2
グラフから臨界エネルギーは約 20〜30 MeV 付近(グラフが交差するところ)

3.飛程と損失エネルギー計算 (4問)

72PM72 【放射線物理学】
電子と物質の相互作用で正しいのはどれか。
1.電子対生成が生じる。
2.飛程には統計的なゆらぎがある。
3.Bragg[ブラッグ]ピークが形成される。
4.水の臨界エネルギーは約 10 MeV である。
5.質量衝突阻止能は物質の原子番号に反比例する。
正解:2
1.光子の相互作用
2.電子は物質中をジグザグに進むので飛程には統計的なゆらぎがある。
3.ブラッグピークは重粒子線
4.約 90 MeV
5.質量 衝突損失。原子番号が小さいほど大きい
74AM72 【放射線物理学】
電子線のエネルギーが 12 MeV のとき、アルミニウム中の飛程[cm]に最も近いのはどれか。ただし、アルミニウムの密度は 2.7 g/cm3 とする。
1.1.1
2.2.2
3.3.3
4.4.7
5.5.9
正解:2
$R_{p}=0.52E-0.3[g/cm^{2}]$
$0.52\times 12-2.7=5.94[g/cm^{2}]$
$5.94/2.7=2.2$
75PM71 【放射線物理学】
電子エネルギーに対する水の質量阻止能の関係を図に示す。5 MeV 電子が水 1 cm を通過するときのエネルギー損失[MeV]に最も近いのはどれか。
1.0.1
2.0.5
3.1.0
4.2.0
5.4.0
正解:4
荷電粒子のエネルギー損失は阻止能に依存します。高エネルギー電子(数 MeV 領域)の水中における線阻止能は、ほぼ一定で約 2 MeV/cm です。1 cm 通過すれば約 2 MeV のエネルギーを失うことになります。
77PM62 【放射線物理学】
核種から放出される陽電子の最大飛程で最も短いのはどれか。
1.$^{11}C$
2.$^{18}F$
3.$^{13}N$
4.$^{15}O$
5.$^{68}Ga$
正解:2
陽電子の飛程
電子対生成や$\beta ^{+}$壊変のエネルギーが高いと飛程が長い。
$^{18}F (Emax ≒ 0.63 MeV)$ は、$^{11}C (0.96 MeV)$,$ ^{13}N (1.20 MeV)$,$ ^{15}O (1.74 MeV)$,$ ^{68}Ga (1.90 MeV)$ に比べてエネルギーが最も低い