0. 背景(吸収線量が知りたいけど...) 🧐
水や人間の体がどれだけ放射線のエネルギーを吸収したか(吸収線量)を知りたい。
ただ!水の中にセンサーを入れても水そのものが受け取ったエネルギーを直接測るのは難しい!
1. 解決策:空洞理論 💡
じゃあ、水の中に「小さな空洞」を作って、その空洞でできた電離量(イオンの数)を測ればいいんちゃう?
ただ!この「小さな空洞」での測定値を「周囲の物質(水)」の吸収線量にするにはある条件が必要!
2. 理論が成り立つための条件(ブラッグ・グレイの条件) ⚠️
理論が成立するために絶対に守らなければならない、必須のルール!
- 条件①:空洞は十分に小さく!
- 空洞内で電子のエネルギーが尽きて止まるなんてのは、もってのほか!
- 空洞の大きさは、二次電子の飛程(進む距離)に比べて十分に小さいことが必須。
- 大きすぎると電子の「流れ(フルエンス)」を乱すしあかん!
- 条件②:空洞内で発生した電子は無視!
- 空洞内に存在する電子は2パターン!
- 放射線が外側の物質と相互作用して発生した電子が空洞に飛び込んできたやつ!
- 放射線が空洞内の気体(ガス)と相互作用して発生した電子!
- 空洞内にある電子は、すべて周りの物質から飛び込んできた電子と仮定。パターン2はないものとして無視!
3. 結果!なにができる? ✨
このルールさえ守れば、「空洞内で測った値」に「物質と空洞内の気体の阻止能の比」をかければ物質の吸収線量が計算で出せる!
$D_w = D_{air} S_{w,air}$
$D_{air} = \frac{Q}{m} \cdot \frac{W}{e}$
- $D_{w}$ (物質の吸収線量) : これが求めたい!
- $D_{air}$ (空気の吸収線量) :空洞内で測った値
- $S_{w,air}$ (質量衝突阻止能比) : 物質と空洞内の気体の阻止能の比
- $\frac{Q}{m}$ (電離電荷 / 空気の質量) : 単位質量あたりの空気から取り出された電気量。
- $\frac{W}{e}$ (W値 / 素電荷) : 空気の電離量をエネルギーに換算するための定数。