0. 背景(吸収線量が知りたいけど...) 🧐
光子が物質に当たっても、光子自体がその場にエネルギーを渡すわけではない!
物質と光子の相互作用をすることで発生する二次電子がちょこまか動き回って周囲にエネルギーをばらまく!
ここで問題発生!
- ある場所で放射線が電子を飛ばしても、その電子は遠くへ飛んでっちゃう。
- 逆に、遠くから電子が飛んできて、こっちでエネルギーを落とすこともある。
この場所でもらったエネルギー(吸収線量)が知りたいのに、電子に勝手に出入りされると計算ができん!
1. ビルドアップ現象:積み上げラッシュ! 📈
光子が物質にぶつかる!
1. 表面(0cm地点):電子を10個はじき飛ばしたとする。10個の電子は奥に飛んでいく!
2. 少し奥(1cm地点):また10個はじき飛ばしたとする。0cm地点の電子10個が来ているので、合計20個の電子が奥に飛んでいく!
3. さらに奥(2cm地点):また10個はじき飛ばしたとする。0cm地点と1cm地点の電子20個が来ているので、合計30個の電子が奥に飛んでいく!
奥に行けば行く程どんどん電子が増えて与えるエネルギー(吸収線量)が上がっていく現象!
この吸収線量が右肩上がりの区間をビルドアップ領域という!
2. 二次電子平衡:ついに訪れる安定状態 💡
別名:荷電粒子平衡(CPE)
奥へ行くほど手前からの電子が合流!ただ、もっと手前からの電子がエネルギーを使い果たして止まり始める。そして...
- 出ていくエネルギー(そこから飛んでった二次電子)
- 入ってくるエネルギー(こっちへ飛んできた二次電子)
これがまったく同じになるとき、
- そのエリアで放射線が電子を弾き飛ばしたエネルギー(カーマ)
- そのエリアに実際に残ったエネルギー(吸収線量)
が同じだと言い張れる!これが二次電子平衡!
3. 理想と現実:「過渡電子平衡」 ⚠️
現実の場合、光子が物質にぶつかると…
手前(0cm地点):光子が元気なので、電子を10個はじき飛ばした!10個の電子は奥に飛んでいく!
少し奥(1cm地点):光子が少し弱って減ったので、電子を8個しか飛ばせない。でも手前の電子10個が来る!
さらに奥(2cm地点):光子がもっと弱って減ったので、電子を6個しか飛ばせない。でも手前の電子18個が来る!
2cm地点で発生した電子は少ないけど、電子がめっちゃ入ってくるボーナスゾーン!
電子に渡されたエネルギー(衝突カーマ)より、手前からの合流を含めたその場で吸収されたエネルギー(吸収線量)が大きくなるのが過渡電子平衡!