1. 吸収線量 (D):物質が受けた「実損害」の量
吸収線量は、放射線の種類を問わず、放射線が物質(水、組織、空気など)に落としていった平均エネルギー量を指す。
- 定義:単位質量 ($dm$) の物質に放射線が付与した平均エネルギー ($d\bar{\epsilon}$) 。
- 単位: $\text{Gy}$ (グレイ) = $\text{J/kg}$ [3, 16, 276(70PM79)]。
2. 臨床での測り方:標準計測法12
日本の病院などで吸収線量を決める際は、日本医学物理学会の「標準計測法12」という公式ルールに従う。
- 基本原理:水(人体に見立てたもの)の中での吸収線量を求める。
- 水吸収線量校正定数 ($N_{D,w}$):国家標準で校正された電離箱を使い、基準となるコバルト60の線質における「水吸収線量」を直接結びつける数値。
標準計測法12の光子線の基準条件では、固体ファントムの使用は認められていない(水ファントムのみ)。セットアップは $\text{SSD}$ 法または $\text{SAD}$ 法で行う。