放射線検出器の構造と特性:電離現象(ガス)

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🛡️ 放射線検出器の構造と特性:電離現象(ガス) のまとめ

気体の電離ガス増幅 💡

  • 気体の電離を利用する検出器 : 電離箱、比例計数管、GM計数管
  • ガス増幅が起こり始める領域 : 比例計数管(比例領域)

比例計数管のポイント 🎯

  • 電子なだれ を利用する。
  • PRガス(Ar 90% + $CH_4$ 10%)を用いる。
  • $\text{BF}_3$ ガスを封入すると熱中性子を検出できる。
  • $\alpha$ 線と $\beta$ 線を弁別できる。

GM計数管の特性 💥

  • 出力パルス波高は一定(一次電離量に比例しない)。
  • 数え落とし補正公式 : $n = n' / (1 - n' \tau)$
  • 絶対測定の補正項目 : 幾何学的効率、数え落とし、自己吸収、後方散乱、吸収。
  • 不要なもの : イオン再結合補正電離箱で必要)。
  • 放電を止めるために 消滅ガス を用いる。

※以下の問題は学習支援を目的として掲載しています。

問題: 気体検出器の印加電圧と出力電流パルスの関係において、ガス増幅が起こり始める領域はどれか。
正解: 4

解説: 印加電圧を上げると、電離で生じた電子が電界で加速され、他のガス分子を次々に電離させる「ガス増幅」、発生するのは比例計数管領域
問題: 気体の電離を利用した検出器はどれか。 2つ選べ。
正解: 12

解説: 電離箱:低電圧で気体イオンを収集
GM 計数管:高電圧による放電現象を利用
問題: 電離箱線量計のイオン再結合補正で正しいのはどれか。2つ選べ。
正解: 25

解説: 補正係数は「1.0」以上
イオン再結合が起きると電気が消えるので、測定値は「本来より少なめ」に出ます。正しい値を知るためには、少なめに出た測定値に「1以上の数」を掛けて元の値に戻してあげる必要があります。

トラックとは: 1本の放射線が通り抜けたあとにできる、電離の「一本道」のことです。
初期再結合: この「同じ1本の道の中」にいたプラスとマイナスがくっつくことです。
一般再結合: 放射線がたくさん飛んできて、「別の道にいた」プラスとマイナス同士が、偶然出会ってくっつくことです。

パルス線と連続線の違い
連続線: 蛇口から水がずっと出ているような放射線。
パルス線: バケツの水をバシャッ、バシャッと浴びせるような、一瞬だけ強い放射線。
この2つでは、イオンの混み具合(密度)が全く違うため、計算式は別々のものを使います。

問題: 比例計数管で誤っているのはどれか。
正解: 2

解説: 比例計数管は気体内での電離・増幅電荷を直接収集する検出器であり、光電子増倍管(PMT)は使用しません。
問題: GM 計数管で正しいのはどれか。
正解: 4

解説: 4.どんなに小さな放射線が入ってきても、中で「なだれ現象(ガス増幅)」が限界まで起きてしまい、巨大な一定のパルスを出します。

1.不感時間はGM管の最大の弱点
2.動作領域は、その名の通り「GM領域」
3.中心電極のすぐそばが最も電界が強くなる
5.放電を止める(消滅させる)ためには、一時的に電圧を下げる必要がある。