線量計測:吸収線量の知識

1. 吸収線量 (D):物質が受けた「実損害」の量

吸収線量は、放射線の種類を問わず、放射線が物質(水、組織、空気など)に落としていった平均エネルギー量を指す。

照射線量が「光子と空気」に限定されるのに対し、吸収線量「すべての放射線(アルファ、ベータ、ガンマ、陽子、中性子)」および「すべての物質」に対して定義される!

2. 臨床での測り方:標準計測法12

日本の病院などで吸収線量を決める際は、日本医学物理学会の「標準計測法12」という公式ルールに従う。

標準計測法12の光子線の基準条件では、固体ファントムの使用は認められていない(水ファントムのみ)。セットアップは $\text{SSD}$ 法または $\text{SAD}$ 法で行う。

3. 吸収線量を求める「魔法のレシピ」

電離箱で測った値(表示値 $M$)から水の吸収線量 ($D_w$) を計算する式は、国試の計算問題の核心である。

光子線の場合、エネルギーが高くなるほど $k_Q$ の値は小さくなる
また、電離箱を用いた高エネルギーX線の線量計測において、「エネルギー依存性」の補正は通常必要ない。

4. 特殊な計測:電子線と定位放射線治療

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