半導体検出器の原理
放射線が半導体(シリコンやゲルマニウム)に当たると、固体の中で「固体版の電離」が起きる!
- STEP 1:性質を知る
半導体は元々少し電流が流れる(電荷が移動する)性質がある。でも最初から電流が流れていると放射線が来たときの信号が埋もれてしまう! - STEP 2:準備
電圧を逆向きにかける逆バイアス電圧(逆向きのパワー)をかけて、もともといた邪魔な電荷(キャリア)を電極へと追い出す! - STEP 3:準備完了(空乏層)
邪魔な電荷が一切いない「誰もいないクリアな層」を空乏層(くうぼうそう)と呼ぶ!ここが放射線を測るセンサー!- 💡 ポイント:電圧を上げるほど、このセンサー領域(空乏層)は広く・厚くなる!
- STEP 4:固体版の「電離」
空っぽなエリア(空乏層)に放射線が当たると、固体の中で電離が発生!マイナスの「電子(自由電子)」と、電子が抜けた穴「正孔(ホール)」のペア(電子・正孔対)が誕生! - STEP 5:信号の取り出し
「電子はプラス側へ」「正孔はマイナス側へ」と無理やり引っ張って回収!集めた電荷を電気量や電流のパルスとして取り出し、放射線を検出!
なぜ「高性能」?
半導体検出器が他の検出器より優れている理由は、「密度の高さ」と「エネルギーの効率の良さ」!
Si(シリコン)と Ge(ゲルマニウム)の使い分け
半導体検出器では主にSiとGeが用いられる。
| 種類 | 主な用途 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|
| Si(シリコン) | $\alpha$ 線、 $\beta$ 線、診断用X線 | 原子番号が小さいため、透過力の強い $\gamma$ 線には不向き。常温で使用可能。 |
| Ge(ゲルマニウム) | $\gamma$ 線のスペクトル測定 | 原子番号が大きく $\gamma$ 線をよく止める。液体窒素( $77\text{K}$ )での冷却が必須(熱によるノイズを防ぐため)。 |
構成要素
半導体検出器は、それ自体が電子を直接集めるため、シンチレーション検出器のような光電子増倍管(PMT)は使いません。
- 必要なもの: 高圧電源、前置増幅器(プリアンプ)、線形増幅器、多重波高分析器(MCA)。