‹

確率的影響 (過去12年/12問出題)

📖 確率的影響の知識へ
🛡️ 確率的影響 のまとめ ▼

確率的影響の3大特徴 🎲

  • しきい値:なし(直線しきい値なし:LNTモデル)
  • 発生確率:被ばく線量に比例して上昇する
  • 重症度:被ばく線量に依存しない(一定)

疾患と潜伏期 💡

  • 対象疾患:発がん(白血病含む)、遺伝的影響
  • 潜伏期:確率的影響は「潜伏期」を経てから発症する
  • ※注意:たくさん浴びたからといって「早くがんになる」わけではない(潜伏期は線量に依存しない)

※以下の国家試験問題・選択肢は学習支援を目的として引用しています。問題文および選択肢の著作権は厚生労働省に帰属します。解説・補足・分野分類・関連知識の整理は当サイトが独自に作成しています。

69PM66 【放射線生物学】
放射線被ばくの確率的影響はどれか。
1.不 妊
2.宿 酔
3.白内障
4.発がん
5.造血機能低下
正解:4
放射線による発がんや遺伝的影響は、しきい値を持たず発生確率が線量に依存する「確率的影響」の代表例
73PM67 【放射線生物学】
確率的影響について正しいのはどれか。
1.多数の細胞死が原因となる。
2.被ばく後早期に症状が出る。
3.直線しきい値なしモデルが適用される。
4.症状からおおよその被ばく線量を推定できる。
5.被ばく線量が多いほど発症までの潜伏期が短い。
正解:3
1.確率的影響は「1個の細胞のDNAが傷つくこと」が原因
2.潜伏期」を経てから発生
4.重症度は線量に関係なし
5.「たくさん浴びたら早くがんになる」わけではない!
76PM67 【放射線生物学】
確率的影響で正しいのはどれか。
1.しきい値を持つ。
2.発生時期は被ばく後 1 年以内である。
3.被ばくにより発がんのリスクが増加する。
4.線量の増加とともに障害の程度が大きくなる。
5.被ばく線量の増加に伴い発生確率は指数関数的に増加する。
正解:3
1.「しきい値なし(LNTモデル)」
2.1年以内に出るものは、早期の組織反応
3.線量に比例して確率(リスク)が上がる
4.重症度は線量に関係なし!
5.「直線的」に増える!
78AM58 【放射線生物学】
放射線発がんで正しいのはどれか。
1.リスクは男性が女性の2倍とされる。
2.固形癌の発生は被ばく後7〜8年でピークとなる。
3.リスク評価には日本の原爆被爆者データが用いられている。
4.放射線の影響の判断には相対リスクより絶対リスクが適している。
5.皮膚以外に発生するものは線量効果関係においてしきい値を有する。
正解:3
1.全がんのリスクは、一般的に女性の方が男性よりやや高い
2.固形癌は潜伏期間が長く、被爆後10年以上経ってから増加
4.現在のリスク評価では、加齢に伴う自然発生率の上昇を考慮した「相対リスクモデル」が主に用いられています。
5. しきい値「しきい値を有する」放射線発がんは「確率的影響」に分類され、線量によらず「しきい値はない(LNTモデル)」と仮定されています。
67PM68 【放射線生物学】
放射線による発癌で最も早期に発症するのはどれか。
1.乳 癌
2.骨肉腫
3.白血病
4.皮膚癌
5.甲状腺癌
正解:3
白血病は潜伏期が約 2 〜 5 年と最短
多くの固形がん(乳がん、皮膚がん等)は 10 年以上の長い潜伏期
75PM65 【放射線生物学】
放射線発がんで潜伏期が最も短いのはどれか。
1.胃 癌
2.乳 癌
3.肺 癌
4.大腸癌
5.白血病
正解:5
最短は白血病!
74AM68 【放射線生物学】
放射線による発がんで正しいのはどれか。
1.最も発生数が多いのは膵臓癌である。
2.最も発生率が高いのは白血病である。
3.年齢が高くなるほどリスクは高くなる。
4.固形がんの発生リスクは男性の方が高い。
5.固形がんは被ばく後 10 年以内に発生する。
正解:2
広島・長崎の被爆者調査(LSS)において、線量あたりの発生率(過剰相対リスク等)が最も顕著に現れたのは白血病です。
72PM67 【放射線生物学】
放射線被ばく1Gy 当たりの発がん過剰相対リスクが、被ばく時年齢0〜9歳と40 歳以上とで差が最も大きいのはどれか。
1.胃がん
2.肺がん
3.咽頭がん
4.結腸がん
5.甲状腺がん
正解:5
甲状腺は特に小児期(0 〜 9 歳)の放射線感受性が極めて高く、成人に比べて発がんリスクが顕著に増大します。これはチェルノブイリ事故後の疫学調査でも明確に示されています。
71AM69 【放射線生物学】
骨盤内臓器への放射線治療後に生じ得る合併症のうち確率的影響はどれか。
1.骨盤骨折
2.子宮肉腫
3.直腸出血
4.膀胱萎縮
5.小腸イレウス
正解:2
1, 3, 4, 5 は確定的影響!
77AM58 【放射線生物学】
放射線誘発がんで正しいのはどれか。
1.前立腺癌の主な発がん形式である。
2.小児より成人の方が発がんリスクは高い。
3.発がんリスクは線量率によって変化しない。
4.放射線による肺癌の発生リスクと喫煙は関係ない。
5.同じ物理線量の場合、低 LET 放射線より高 LET 放射線の方が発がんリスクは高い。
正解:5
5.高LET放射線は、同じ線量でも低 LETよりRBEが高い。よって「がん」になるリスクも高くなる。

1.前立腺は放射線に対して比較的「強い(感受性が低い)」組織
3.ゆっくり浴びる(低線量率)のと、一気に浴びる(高線量率)のでは、ゆっくり浴びた方がDNAの修復が間に合うため、発がんリスクは少し下がります。
4.放射線と喫煙は「掛け算(相乗効果)」で肺がんのリスクを跳ね上げます。
72PM65 【放射線生物学】
放射線の人体への影響で正しいのはどれか。
1.確定的影響にはしきい値がない。
2.等価線量の単位には Gy が用いられる。
3.組織加重係数は生殖腺の方が皮膚より高い。
4.被ばく時年齢は乳癌の発症リスクに影響しない。
5.被ばくから固形がん発生までの平均期間は5年程度である。
正解:3
2.Gy(グレイ)は「物理的にどれだけエネルギーをもらったか(吸収線量)」の単位。
3.組織加重係数 「その臓器がどれだけ『がん・遺伝』に対して敏感か」生殖腺の方が弱い!
78PM58 【放射線生物学】
マウスの悪性腫瘍で放射線の遺伝的影響が疑われるのはどれか。
1.母親が妊娠初期に腹部 CT を受けた。
2.自然放射線レベルの高い施設で飼育されていた。
3.母親が妊娠後期に頭部に高線量の被ばくをした。
4.母親の妊娠前に父親が全身に高線量の被ばくをした。
5.密封小線源を埋め込まれたマウスと同じケージで飼育されていた。
正解:4
父親が「妊娠前」に全身被ばくをした場合、精巣にある生殖細胞がダメージを受けている可能性があります。その状態で受精が行われると、子供に悪性腫瘍などの影響が出る可能性があり、これが定義通りの「遺伝的影響」にあたります。