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脳神経 (過去11年/16問出題)

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脳神経

※以下の国家試験問題・選択肢は学習支援を目的として引用しています。問題文および選択肢の著作権は厚生労働省に帰属します。解説・補足・分野分類・関連知識の整理は当サイトが独自に作成しています。

1.核種・血流 (7問)

70AM26 【核医学検査技術学】
放射性医薬品と評価項目の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
1.123I - BMIPP  ー 心筋脂肪酸代謝
2.123I - IMP  ー 脳血流
3.123I - MIBG  ー ドパミントランスポータ
4.123I - イオフルパン  ー 甲状腺機能
5.123I - イオマゼニル  ー 心臓交感神経機能
正解:12
医薬品と評価項目の組み合わせ(2つ選べ):
1. 123I-BMIPP - 心筋脂肪酸代謝:正しいです。
2. 123I-IMP - 脳血流:脳血流測定の代表的な薬剤です。正しいです。
3. MIBG は交感神経、4. イオフルパンはトランスポータ、5. イオマゼニルは受容体です。
71AM34 【核医学検査技術学】
123I - IMP を用いた脳の核医学検査で正しいのはどれか。
1.緊急検査が容易である。
2.酸素摂取率が算出できる。
3.123I - IMP の投与 15〜30 分後から撮影する。
4.123I - IMP は正常な血液脳関門を通過しない。
5.脳循環予備能評価にブドウ糖負荷が行われる。
正解:3
123I-IMP 脳 SPECT の実施:
3. 123I-IMP の投与 15〜30 分後から撮影する:IMP は初回脳通過時に高い抽出率で脳に分布するため、投与後早期(15〜30分程度)に血流量をよく反映した画像が得られます。正しいです。
4. 脂溶性のため、正常な血液脳関門 (BBB) も通過します。
77AM16 【核医学検査技術学】
脳 SPECT で正しいのはどれか。
1.123I-IMP は主に線条体に集積する。
2.123I-イオマゼニルは大脳白質に集積する。
3.123I-イオフルパンは投与後速やかに撮影する。
4.99mTc-HMPAO は標識後数時間は安定である。
5.99mTc-ECD は高血流域で血流量を過小評価する。
正解:5
脳 SPECT に関する特徴:
5. 99mTc-ECD は高血流域で血流量を過小評価する:ECD は血流が多い領域で脳への抽出が飽和しやすい(linear でなくなる)特性があるため、本来の血流増加分よりも低めに見積もられる傾向があります。正しい記述です。
3. イオフルパンは投与 3〜4 時間後に撮影します。4. HMPAO は非常に不安定で標識後速やかに使用が必要です。
68PM30 【核医学検査技術学】
脳血流SPECTを示す。矢印で示す構造はどれか。
1.視床
2.小脳
3.中脳
4.側頭葉
5.線条体
正解:1
脳血流 SPECT の解剖:
1. 視床:脳の中心部、第3脳室の両側に位置する卵円形の構造で、脳血流 SPECT でも明瞭な陽性集積(左右対称)として描出されます。
72PM25 【核医学検査技術学】
脳 SPECT 像を示す。使用された放射性医薬品はどれか。
1.99mTc - ECD
2.99mTc - HMPAO
3.123I - IMP
4.123I - イオフルパン
5.123I - イオマゼニル
正解:4
脳 SPECT 画像の判別:
4. 123I-イオフルパン:線条体(被殻と尾状核)に特異的な集積を示し、健常者では左右対称なカンマ状の「ダットスキャン」画像が得られます。画像の特徴から明らかです。
76PM30 【核医学検査技術学】
123I-イオフルパンの正常集積部位はどれか。 2 つ選べ。
1.海 馬
2.視 床
3.被 殻
4.淡蒼球
5.尾状核
正解:35
123I-イオフルパンの正常集積部位(2つ選べ):
3. 被殻 および 5. 尾状核:これらは脳の線条体を構成する部位であり、ドパミントランスポータが高密度に存在するため、正常な状態では強い集積を認めます。
77PM16 【核医学検査技術学】
正常の脳核医学画像を示す。使用した放射性医薬品はどれか。
1.123I-IMP
2.18F-FDG
3.15O-CO₂ ガス
4.123I-イオフルパン
5.18F-フルテメタモル
正解:5
脳核医学画像(アミロイド PET):
5. 18F-フルテメタモル:アルツハイマー病の診断に用いられるアミロイド PET 用製剤です。正常(陰性)例では大脳皮質には集積せず、白質のみに集積が見られる画像パターンを呈します。

2.定量・解析 (3問)

69AM31 【核医学検査技術学】
Patlak<パトラック>プロット法による脳血流SPECTの定量解析で正しいのはどれか。
1.動脈血採血を行う。
2.静脈血採血を行う。
3.SPECT撮影が回必要である。
4.99mTc - ECD SPECT で用いられる。
5.プラナー像で頸動脈に関心領域を設定する。
正解:4
Patlak(パトラック)プロット法:
4. 99mTc-ECD SPECT で用いられる:脳への蓄積型の製剤である ECD を用い、非侵襲的に局所脳血流量を定量解析する手法として臨床で広く普及しています。
1, 2. 通常、煩雑な動脈採血を必要としない方法がとられます。
70AM31 【核医学検査技術学】
脳血流 SPECT で行われる画像統計解析で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.投影データを用いて解析する。
2.全年齢で共通の正常データベースを用いる。
3.脳の部位ごとに正常データベースと比較する。
4.放射性医薬品ごとに異なる正常データベースを用いる。
5.Alzheimer<アルツハイマー>型認知症の診断では有用性が低い。
正解:34
脳画像統計解析の基本(2つ選べ):
3. 脳の部位ごとに正常データベースと比較する:解剖学的標準化を行った後、ピクセル単位で正常群の平均・標準偏差と比較し、偏差(Zスコア)を算出します。正しいです。
4. 放射性医薬品ごとに異なる正常データベースを用いる:薬剤ごとに体内動態や正常分布が異なるため、それぞれ専用のデータベースが必要です。正しいです。
76AM30 【核医学検査技術学】
SPECT による局所脳血流定量で正しいのはどれか。
1.定量値は灰白質より白質が高い。
2.123I-IMP を用いた定量法はない。
3.アセタゾラミド負荷により定量値は低下する。
4.部分容積効果により定量値は過小評価される。
5.パトラックプロット法では動脈採血を必要とする。
正解:4
SPECT による脳血流定量:
4. 部分容積効果により定量値は過小評価される:脳の灰白質は非常に薄いため、装置の空間分解能が不足していると周囲(髄液や白質)と混ざり合い、実際の血流値よりも低く計算されてしまいます。正しいです。
3. アセタゾラミド(ダイアモックス)負荷により脳血管が拡張するため、定量値は「上昇」します。

3.認知症・髄腔 (6問)

68AM31 【核医学検査技術学】
認知症の核医学検査で正しいのはどれか。
1.123I - IMP 投与3時間後の画像で診断する。
2.123I - MIBGの心臓の集積は前頭側頭型認知症で低下する。
3.画像統計解析では若年健常者から得られたデータベースと比較する。
4.123I - イオマゼニルはLewy(レビー)小体型認知症の診断に用いられる。
5.早期のAlzheimerk(アルツハイマー)型認知症では前頭葉の血流は保たれる。
正解:5
認知症の脳核医学検査:
5. 早期の Alzheimer 型認知症では前頭葉の血流は保たれる:初期には後部帯状回や楔前部、頭頂葉の下部で血流低下が見られますが、前頭葉や一次運動野などは比較的後半まで機能が保持される特徴があります。
2. レビー小体型認知症では 123I-MIBG の心筋集積が著しく低下します。
73PM31 【核医学検査技術学】
認知症の核医学検査で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.123IーIMP 投与3時間後の画像で診断する。
2.99mTcーECD の投与は肺からの吸入である。
3.123Iーイオマゼニルは前頭側頭型認知症の診断に用いられる。
4.123IーイオフルパンはLewy<レビー>小体型認知症の診断に用いられる。
5.Alzheimer<アルツハイマー>型認知症では123IーMIBGの心臓集積が保たれる。
正解:45
認知症の核医学鑑別診断(2つ選べ):
4. 123I-イオフルパンは Lewy 小体型認知症の診断に用いられる:ドパミントランスポータ密度の低下を反映し、線条体への集積が顕著に低下します。正しいです。
5. Alzheimer 型認知症では 123I-MIBG の心臓集積が保たれる:Lewy 小体型では心筋への集積が初期から低下するため、これらは重要な鑑別点です。正しいです。
75PM30 【核医学検査技術学】
早期 Alzheimer〈アルツハイマー〉型認知症の脳血流 SPECT で血流低下がみられやすい部位はどれか。
1.視 床
2.基底核
3.後頭葉
4.前頭葉
5.後部帯状回
正解:5
早期 Alzheimer 型認知症の血流低下部位:
5. 后部帯状回:アルツハイマー病の初期段階では、楔前部や後部帯状回の血流量が特徴的に低下し、画像統計解析(VSRAD等)における重要な指標となります。
67AM31 【核医学検査技術学】
脳槽シンチグラフィで正しいのはどれか。
1.99mTc - ECD を使用する。
2.経時的に複数回の撮影を行う。
3.頸部の髄腔に放射性医薬品を投与する。
4.脳脊髄液減少症では放射性同位元素の側脳室への逆流を認める。
5.正常圧水頭症では放射性医薬品投与後早期から膀胱の描出を認める。
正解:2
脳槽シンチグラフィの実施:
2. 経時的に複数回の撮影を行う:腰椎穿刺で投与した 111In-DTPA が髄液の流れに乗って脳槽、大脳へと上がっていく様子を評価するため、投与数時間から 24 時間後まで経時的に撮影します。
5. 膀胱の早期描出は、髄液の漏出を示唆する「脳脊髄液減少症」の所見です。
74AM29 【核医学検査技術学】
放射性医薬品投与3時間後のシンチグラムを示す。投与部位はどれか。
1.経 口
2.静脈内
3.動脈内
4.膀胱内
5.脳脊髄腔内
正解:5
シンチグラムからの投与部位判定:
5. 脳脊髄腔内:投与部位から経時的に頭部方向(脳槽)へと放射能が拡がっていく画像パターンは、腰椎穿刺によって髄腔内に放射性医薬品を注入した際の典型的な所見です。
69AM32 【核医学検査技術学】
髄腔内投与をするのはどれか。
1.99mTc - ECD
2.99mTc - HMPAO
3.¹¹¹In - DTPA
4.¹¹¹In - 塩化インジウム
5.123I - IMP
正解:3
髄腔(ずいくう)内投与:
3. 111In-DTPA:腰椎穿刺によって脳脊髄液中に直接投与し、髄液の循環動態を調べる脳槽・脊髄腔シンチグラフィに用いられます。