※以下の国家試験問題・選択肢は学習支援を目的として引用しています。問題文および選択肢の著作権は厚生労働省に帰属します。解説・補足・分野分類・関連知識の整理は当サイトが独自に作成しています。
1.SUV・原理 (4問)
5. 18F-FDG が体外に排出されず体内に均等に分布すると 1 になる:SUV は「体内に均一に分布した場合の濃度に対する、局所濃度の比」を意味するため、全域に均等であればどこを測っても 1 となります。正しい記述です。
1. 血糖値が高いと FDG と糖が競合し、腫瘍への取り込み(SUV)は「低下」します。
腫瘍濃度 C = 9 kBq/mL = 9000 Bq/mL。
投与量 D = 150 MBq = 150 × 106 Bq。
体重 W = 50 kg = 50000 g。
SUV = C / (D / W) = 9000 / (150 × 106 / 50000) = 9000 / 3000 = 3.0。
※画像が投与時刻に減衰補正されているため、半減期による補正は不要です。正解は 3.0 (選択肢 3) です。
2.FDG臨床 (10問)
3. 胆囊:FDG は主に腎臓から排泄されます。胆道系への排泄はほとんどないため、健常な胆嚢には通常集積しません(あれば胆嚢炎等の疾患を疑います)。
2. 肺:健常な肺は空気を含み、グルコース代謝も低いため、生理的な集積は乏しいです。
3. 胸腺:小児や若年者では、縦隔の胸腺に明瞭な生理的集積が見られるのが正常な特徴です。
1. 肺:空気を含む正常な肺野には、脳や肝臓のような顕著な生理的集積は認められません。
3. 脳(小脳含む)、4. 腎臓、5. 外眼筋などは糖代謝や排泄に関連して生理的集積を認めます。
2. 誤り:気管支喘息は FDG-PET における禁忌ではありません。FDG は極微量で非アレルゲン性(ブドウ糖類似体)であるため、副作用は極めて稀です。
1, 3, 4, 5 は検査の質を保つための正しい手順や指標です。
1. 炎症への集積は亢進する:活動性の高い炎症部位にはマクロファージや白血球が集まり、糖代謝が高まっているため、FDG が強く集積します。偽陽性の原因として重要です。
3. 正確な評価のため、少なくとも 4〜6 時間の絶食が必要です。
5. 主な排泄経路は腎・尿路系である:糸球体で濾過された後、再吸収を受けずに尿として膀胱へ運ばれます。そのため腎・尿路系の評価には不向きです。
1. 糖(グルコース)代謝、3. 早期胃癌等の微小病変には感度が低いです。
5. 寒冷刺激:褐色脂肪細胞は外的環境が寒い時に熱を産生して体温を維持する役割があり、その活動(代謝)が活発になると、FDG が強く集積します。夏場よりも冬場の検査で多く見られる特徴です。
5. 腎癌:FDG は腎・尿路系から生理的に速やかに排泄されます。そのため、腎臓内に生理的な高放射能が存在し、その中に隠れてしまう(コントラストがつかない)腎実質癌の検出感度は低くなります。
5. 高分化型肝細胞癌:正常な肝細胞に近い機能を残しており、脱リン酸化酵素(G6Pase)の活性が高いため、一度取り込まれた FDG が再び細胞外へ出ていきやすく、集積が目立たないことが多いです。
4. 放射性医薬品投与後の運動で骨格筋への集積が増加する:FDG は活動している筋肉に積極的に取り込まれるため、投与後に動いたり力を入れたりすると、病変の判別が困難になります。そのため投与後は「安静」が必須です。
3.ガリウム・治療 (7問)
3. 膵臓:67Ga は膵臓には通常集積しません。涙腺、唾液腺、肝臓、脾臓、骨髄などは生理的な集積部位として知られています。
5. 誤り:67Ga は投与初期には一部が尿中に排泄されますが、時間の経過とともに主な排泄経路は「大腸(糞便)」へと移ります。そのため、排泄による腸管像の消失を待つために、投与 2〜3 日後に撮影します。
1. 腸管の描出が認められる:薬剤が胆汁から腸管へと排泄されるため、生理的な腸管内の放射能が観察されます。これと腹部病変を区別するため、下剤の使用や数日後の再撮影が行われます。正しい。
5. 投与量は通常 74〜111 MBq (2〜3 mCi) 程度です。
5. 悪性リンパ腫:67Ga-クエン酸ガリウムは、悪性リンパ腫の病巣に強く集積するため、病期診断や治療効果の判定に非常に有効です。
4. 131I-ヨウ化ナトリウム:分化型甲状腺癌(乳頭癌・濾胞癌)はヨウ素の取り込み能力を保持していることが多く、これを用いた全身スキャンは遠隔転移の検出に極めて特異性が高いです。また治療にも応用されます。
2. 撮影直前に排尿を行う:他の核医学検査と同様、膀胱の放射能を減らすことで近接する骨盤内病変の観察を容易にします。正しいです。
3. 神経内分泌腫瘍に集積する:膵・消化管の神経内分泌腫瘍 (NET) の多くは表面にソマトスタチン受容体を発現しており、これに結合する標識剤(オクレオチド等)が有用です。正しいです。