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消化管 (過去19年/19問出題)

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※以下の国家試験問題・選択肢は学習支援を目的として引用しています。問題文および選択肢の著作権は厚生労働省に帰属します。解説・補足・分野分類・関連知識の整理は当サイトが独自に作成しています。

1.口から胃まで! (4問)

口腔・食道の解剖と組織 💡

  • 上皮の組織型:口腔、咽頭、食道は重層扁平上皮(摩擦に強い組織)
  • 食道の膜構造:最外層に漿膜を持たず、外膜のみで覆われる
  • 嚥下時の逆流防止:喉頭蓋(気管への誤嚥防止)、軟口蓋(鼻腔への逆流防止)
  • 大唾液腺:耳下腺(最大)、顎下腺、舌下腺(最小)
  • 食道の解剖:C6(環状軟骨下縁)で開始し、Th10(食道裂孔)を通過する
62PM14 【基礎医学大要】
外分泌臓器はどれか。
1.下垂体
2.顎下腺
3.甲状腺
4.胸腺
5.腎臓
正解:2
大唾液腺は3つ!
1. 耳下腺:唾液腺の中で最大で耳の前下方に位置
2. 顎下腺:下顎角(エラ)の内側にある顎下三角に位置
3. 舌下腺:大唾液腺の中で最小、口腔底の粘膜下(舌の下)に位置
67PM53 【基礎医学大要】
嚥下時に食道以外への食物の移動を防止するのはどれか。2つ選べ。
1.舌
2.顎下腺
3.喉頭蓋
4.軟口蓋
5.口蓋扁桃
正解:34
3. 喉頭蓋:後ろへ倒れることで喉頭(気管の入り口)を塞ぎ、誤嚥を防ぎます。
4. 軟口蓋:上へ持ち上がることで鼻咽頭(鼻への通り道)を塞ぎ、鼻への逆流を防ぎます。
63PM21 【基礎医学大要】
口腔がんでないのはどれか。
1.舌癌
2.歯肉癌
3.頬粘膜癌
4.口腔底癌
5.軟口蓋癌
正解:5
軟口蓋がん:解剖学的に軟骨・軟口蓋(口蓋扁桃などを含む)は「中咽頭」に分類
60PM8 【基礎医学大要】
漿膜のかわりに外膜が存在するのはどれか。
1.食道
2.胃
3.十二指腸
4.空腸
5.回腸
正解:1
腹腔内の臓器(胃、空腸など)は滑らかな「漿膜(腹膜)」で覆われていますが、頸部や胸部の食道は周囲の組織と結合するための「外膜(疎性結合組織)」で覆われています。

2.胃! (11問)

胃の構造と分泌細胞 💥

  • 粘膜上皮:単層円柱上皮(吸収・分泌に適した組織)
  • 固有筋層:内斜・中輪・外縦の3層構造(他の消化管は通常2層)
  • 壁細胞:塩酸(強酸性 pH1.0〜2.0)、内因子(ビタミンB12吸収に関与)
  • 主細胞:ペプシノーゲン(胃酸により活性型のペプシンへ変化)
  • G細胞(幽門部):ガストリン(胃酸分泌を強力に促進するホルモン)
75PM52 【基礎医学大要】
胃壁の層構造で最も外側に位置するのはどれか。
1.漿膜
2.固有筋層
3.粘膜下層
4.粘膜筋板
5.粘膜上皮
正解:1
胃壁は内側から粘膜、粘膜下層、固有筋層、漿膜の順に構成
61PM10 【基礎医学大要】
胃腺から分泌されないのはどれか。
1.塩酸
2.内因子
3.ガストリン
4.セクレチン
5.ペプシノゲン
正解:4
セクレチン:十二指腸の粘膜(S 細胞)から分泌されるホルモンで、膵液の分泌を促す働きがあります。
62PM2 【基礎医学大要】
pH値がもっとも低いのどれか。
1.尿
2.胃液
3.血液
4.唾液
5.胆汁
正解:2
胃液に含まれる強酸(塩酸)により、その pH は通常 1.0 〜 2.0 程度という極めて強い酸性を示します。これは食物の殺菌やタンパク質分解を助けます。
65PM7 【基礎医学大要】
胃液の作用でないのはどれか。
1.食物の殺菌
2.脂肪の分解
3.胃粘膜の保護
4.蛋白質の分解
5.炭水化物の分解
正解:5
胃液には炭水化物を分解する酵素(アミラーゼなど)は含まれておらず、主にタンパク質(ペプシン)や少量の脂肪(リパーゼ)の分解、殺菌、粘膜保護を補います。
71AM60 【基礎医学大要】
胃液中に含まれているのはどれか。2つ選べ。
1.ペプシン
2.リパーゼ
3.アミラーゼ
4.インスリン
5.トリプシン
正解:12
1. ペプシン:タンパク質を分解します(ペプシノゲンが活性化されたもの)。
2. リパーゼ:胃液にも少量の胃リパーゼが含まれ、脂肪の分解に関与します。
※アミラーゼは唾液・膵液、トリプシンは膵液です。
74PM61 【基礎医学大要】
胃の主細胞から分泌されるのはどれか。
1.塩酸
2.粘液
3.内因子
4.アミラーゼ
5.ペプシノゲン
正解:5
ペプシノゲン:胃の「主細胞」から分泌され、胃酸(塩酸)の働きで活性型のペプシンとなります。
67AM54 【基礎医学大要】
ガストリンを分泌する細胞が主に存在するのはどれか。
1.噴門部
2.胃底部
3.胃体部
4.胃角部
5.幽門部
正解:5
胃酸の分泌を強力に促進するホルモンである「ガストリン」を出す G 細胞は、主に胃の出口付近である「幽門前庭部(幽門部)」に密集
68AM60 【基礎医学大要】
胃潰瘍で正しいのはどれか。
1.大弯に好発する。
2.最も多い自覚症状は吐血である。
3.十二指腸潰瘍よりも発生率は低い。
4.X線造影検査で胃癌との鑑別は容易である。
5.ヘリコバクターピロリの感染が関係している。
正解:5
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の発生には、ピロリ菌による持続的な炎症や粘膜バリアの破壊が深く関与しています。除菌治療が有効です。
68AM55 【基礎医学大要】
胃と十二指腸動脈の構造について正しいのはどれか。
1.胃角は大弯にある。
2.胃の入り口を幽門という。
3.胃の上部の膨らんだ部分を前庭部という。
4.大十二指腸乳頭は十二指腸下行脚にある。
5.大十二指腸乳頭に総胆管と副膵管が開口する。
正解:4
大十二指腸乳頭は十二指腸の第 2 部(下行部)の背内側壁に位置する隆起(ファーター乳頭)で、総胆管と「主」膵管が開口します。
71AM58 【基礎医学大要】
胃において十二指腸に連続する部位はどれか。
1.噴門
2.幽門
3.胃角部
4.胃体部
5.胃底部
正解:2
胃の末端部分で、十二指腸へと連続する境界部分を幽門(ゆうもん)と呼びます。ここには幽門括約筋があり、食物の通過を調節しています。
68PM60 【基礎医学大要】
好発年齢が乳児期なのはどれか。
1.急性虫垂炎
2.十二指腸潰瘍
3.潰瘍性大腸炎
4.肥厚性幽門狭窄症
5.Crohn(クローン)病
正解:4
肥厚性幽門狭窄症:生後 2 〜 3 週頃から幽門筋が厚くなることで胃の出口が狭まり、噴出性の嘔吐を繰り返す疾患です。

3.胃より下! (4問)

小腸・大腸の構造と分類 💡

  • 十二指腸(下行脚):ファーター乳頭に総胆管と主膵管が開口する
  • 回腸の特徴:パイエル板(免疫組織)、メッケル憩室(卵黄管の遺残)の存在
  • 大腸の3特徴:結腸ヒモ、ハストラ(結腸膨起)、腹膜垂(小腸にはない)
  • 後腹膜に固定:十二指腸(球部以外)、上行結腸、下行結腸
  • 腹腔内に位置:空腸、回腸、横行結腸、S状結腸
76PM53 【基礎医学大要】
ファーター乳頭に開口するのはどれか。
1.総肝管
2.総胆管
3.胆嚢管
4.左肝管
5.右肝管
正解:2
肝臓で作られた胆汁は肝管、胆嚢管を経て総胆管となり、主膵管と合流して十二指腸の下行脚にあるファーター乳頭(大十二指腸乳頭)に開口します。
71AM59 【基礎医学大要】
直腸・肛門の構造について正しいのはどれか。
1.腸間膜を有する。
2.女性では膣の前方に位置する。
3.肛門管の長さは約10㎝である。
4.直腸膨大部とは直腸の口側部分を指す。
5.肛門間の粘膜下には静脈叢が含まれている。
正解:5
肛門管の粘膜下層には直腸静脈叢が発達しており、これが鬱血して腫れたものが「痔核(いぼ痔)」です。
73PM61 【基礎医学大要】
Meckel(メッケル)憩室が存在するのはどれか。
1.食道
2.胃
3.空腸
4.回腸
5.結腸
正解:4
胎生期の卵黄管が消失せずに残ったもので、回盲部から約 40 〜 100 cm ほど口側の「回腸」に発生する真性憩室です。出血や腸重積の原因となります。
63PM16 【基礎医学大要】
腹痛患者のCT所見で緊急性が最も高いのはどれか。
1.腹水貯留
2.腸管拡張
3.尿管結石
4.胆嚢結石
5.腹腔内遊離ガス
正解:5
腹腔内遊離ガス (Free Air)は胃や腸などの消化管が穿孔(穴が開く)したことを示す決定的なサインであり、直ちに緊急手術を検討すべき極めて緊急性の高い所見です。