💡 高電圧発生装置の基本構成
高電圧発生装置は、コンセントからの電気をX線を発生させるために必要な高電圧へと変換する装置!
主な役割
構造:主要な部品は、高電圧中箱という鉄製のタンクの中に入っている。この中は電気絶縁油で満たされていて、その油には、高い電圧による放電を防ぐ「絶縁」と、装置が熱くなりすぎないようにする「冷却」の役割がある。
- 高電圧変圧器(メイン変圧器): コンセントからくる電圧( $100 \sim 200 \, \text{V}$ )を電磁誘導を利用して、X線発生に必要な高電圧( $40 \sim 150 \, \text{kV}$ )へあげる変圧器
- フィラメント加熱変圧器: X線管のフィラメントを加熱するための低電圧(数アンペア)を作る降圧変圧器(二次側電圧は約 $10 \, \text{V}$ )。管電圧回路と絶縁されている。
- 高電圧整流器: 高電圧変圧器で作られた電気は交流なので、そのままではX線管に使えない。そこで、シリコンダイオードを使って交流を直流にするのが高電圧整流器!
- 高電圧切換スイッチ: 1台の高電圧発生装置に複数のX線管がつながっている場合に、どのX線管を使うか切り替えるためのスイッチ。
🔌 電源整流方式と電圧波形(リプル百分率)
整流方式とは、交流をどのような方法で直流に変えるかという方式のこと!
高電圧装置の整流方式の違いは、管電圧波形の安定性(リプル百分率)に影響する。
- 単相全波整流(2ピーク形): 交流のマイナス部分をプラス側にひっくり返す方式。ひっくり返すことで、1周期に2回電圧が高くなるため「2ピーク形」と呼ばれる。リプル百分率は100%。
- 三相全波整流(6ピーク形): 3つの交流を少しずつタイミングをずらして重ねる方式。電圧が下がってきたところを次の電圧で補うため、単相全波整流よりも電圧の変化が小さくなる。1周期に6つの山ができ、リプル百分率は13.4%。
- 三相全波整流(12ピーク形): 6ピーク形をさらに細かくした方式。Δ(デルタ)結線とY(スター)結線を使って、タイミングを30°ずらして重ねる。その結果、1周期に12個の山ができ、電圧の変化はさらに小さくなる。リプル百分率は3.4%。
- 自己整流方式: 整流器を使わず、X線管そのものを整流器として使う方式。電圧が逆向きになるとX線管に電流が流れない性質を利用する。流せる電流が小さいため、大きな電流が必要な短時間撮影には向いていない。