💧 リンパ液とリンパ管(体の帰り道)
- リンパ液の正体
- 毛細血管から組織に染み出た血液成分(血漿)の一部が「組織液」となり、それが毛細リンパ管に回収されたものがリンパ液である。
- タンパク質が少なく、脂肪球や白血球(リンパ球)を多く含む。
- リンパ管の構造と血流のルール
- 一方通行:ポンプ(心臓)がないため、流れがめっちゃ遅い!逆流を防ぐための弁が非常に多く備わっている。
- 駆動力:骨格筋の収縮(筋ポンプ作用)や呼吸の圧力変化でゆっくりと心臓へ向かう。
リンパのメインルート
全身のリンパ液は最終的に2本の太い幹に集まり、鎖骨付近の静脈へ流れ込む。
- 胸管(左リンパ本幹):人体最大のリンパ管。
- 範囲:左上半身と、下半身すべてのリンパを集める。
- 起始:お腹の奥にある乳ビ槽(第2腰椎付近)から始まる。
- 経路:横隔膜の大動脈裂孔を通って胸腔へ入る。
- 出口:左の静脈角(左内頸静脈と左鎖骨下静脈の合流部)に注ぐ。
- 右リンパ本幹:
- 範囲:右上半身のみのリンパを集める。
- 出口:右の静脈角へ注ぐ。
🛡️ リンパ器官(防衛拠点のネットワーク)
- 一次(中枢性)リンパ組織:リンパ球が産生・成熟する場所。
- 骨髄:すべての血球が作られ、B細胞が成熟する。
- 胸腺(きょうせん):胸骨のすぐ後ろにあり、思春期に最大となる(その後脂肪に置き換わる)。T細胞を育てる(教育する)場所。
- 二次(末梢性)リンパ組織:成熟したリンパ球が抗原に出会い、免疫反応を起こす場所。
- リンパ節(リンパの関所):リンパ管の途中にあり、異物をろ過する「フィルター」。リンパ球(B細胞、T細胞)が密集している。
- 脾臓(ひぞう):左上腹部にある人体最大のリンパ器官。老化した赤血球を破壊し、新しいリンパ球を作る。
- ワルダイエル(Waldeyer)咽頭輪:喉の入り口にある扁桃の集まりで、病原体をブロックする。
⚠️ 自己免疫疾患と膠原病
- 自己免疫疾患
- 自分の成分を「敵」とみなして攻撃する疾患。1型糖尿病やバセドウ病などが含まれる。
- 膠原病(こうげんびょう)
- 自己免疫疾患の中でも、全身の血管や結合組織(コラーゲンなど)に慢性的な炎症が起こる疾患群の総称。
- 代表的な疾患:
- 関節リウマチ(RA):関節の滑膜に炎症が起こり、関節が破壊される。
- 全身性エリテマトーデス(SLE):自分自身のDNAなどを攻撃する自己抗体が作られ、全身に多彩な炎症を起こす。
- 全身性強皮症:皮膚や内臓が硬くなる。
- 皮膚筋炎:筋肉や皮膚に炎症が起こる。